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5月くらいにここに載せた「ゲーニッツ氏(赤)の華麗なる日常」ですが、ぽちぽちと続き書いてみました。(だれも覚えてねーって)
相変わらず完結はしてないんですけどね(汗)
書いているうちにちょっとへたれすぎ?!とか思って手が止まってしまいました。あは★
庵ばっかりがちづるとラブラブってるので久しぶりに彼にも幸せな時間をあげたいですねー。
ということで(?)、中途半端な彼の日常をどうぞ。
いつか完結させたいもんです。
『ゲーニッツ氏(赤)の華麗なる日常』
ベーコンエッグ、ホットミルク、レタスとトマトのサラダ。かかっているのはもちろんお手製のドレッシング。
ゲーニッツ氏(赤)の華麗なる一日は朝食を用意し、女主人であるちづるに爽やかな目覚めを提供することから始まる。
「神楽さん、神楽さん、起きてください、朝ですよ」
ベッドの上で気持ちよさそうにすやすや寝息をたてるちづるを軽く揺さぶる。
もちろん、彼女がこの程度で目を覚まさないことはわかっている。ただもう少しだけ、寝顔が見たいのだ。
枕を抱きしめて寝るちづるの姿はなんとも愛らしい。
「まったく貴方は毎日こうしないと起きないんですから」
仕方が無いとため息をつき、そのくせまんざらでもないといった、ちづる曰く「いやらしい」笑顔になると、眠っ
ている彼女の唇に自分のそれを寄せる。
そしていつものようにもう少しで…というところで、バキッ!!っと音を立てて、白く小さい、しかしれっきとし
た格闘家の拳がゲーニッツの右頬にめり込んだ。
無意識のうちに拳を振り上げたちづるはその感触と衝撃に目を覚ます。
「ん、もう朝…?」
片目を面倒そうに開けたちづるに、彼は頬を赤く腫らしたまま笑顔で答えた。
「おはようございます、朝ですよ」
ちづるは目をこすりながら起き上がると着替えるためにゲーニッツを寝室から追い出す。
「いい加減、普通に起こすことはできないのかしら」
そんな言葉もいつものことで、ひとつのコミュニケーションだと思っている。
熱い入れたてのコーヒーを用意したあたりに着替え終わったちづるが席に着くと一緒に朝食をとった。
BGMは早朝のニュース番組。
それを見ながら他愛ない話をする。雑談でさえ、ゲーニッツにとっては大切な日課だ。
こうして言葉を交わすことにも小さな幸せを感じる。そんな自分に満足もしていた。
本人曰く「私は神楽ちづるの下僕」。
朝食を終え、歯磨き洗顔を済ませたちづるを学校へ送りだすと、本格的な彼の仕事が始まる。
ちなみにちづるは必要最低限のメイクしかしないためかなり早い。その分ぎりぎりまで寝るのだが…。
洗濯機をかけ、それが回っている間に食事の片づけをする。
下着だけは洗濯を任せてもらえないのがゲーニッツにとって唯一の不満だった。最初から下着は彼女が外のコインランドリーを使って
自分で洗っていたのだが、ある日ちらりとその「物」を目にしたとき『白もいいですが私は黒のほうが好みですね』と素直な感想を口
にしたときから余計ガードが固くなったような気がする。
洗い物が終わって服を干すとしばしの自由時間。
大抵新聞を読んだり読書をしたりして過ごす。
そして昼前になると部屋着を着替え、でかける用意をするのだった。
ゲーニッツはファッションに気を使う。
それはもちろん、ちづるの気を少しでも引こうという作戦で、あれこれ試行錯誤していた。
最近のマイブームは以前中年男性向け雑誌で見たちょい悪親父ファッション。
初めてそれを試した日、大変受けが良く彼女の笑顔をたくさん見れた。
あまりにハマりすぎるその格好にちづるは爆笑しただけなのだが、彼からすればちづるが喜べば理由などどうでもいいのだ。
ただこの格好にもそろそろ飽きてきた感があるのでそろそろ新しいものを模索しなければとは思っていた。
とりあえずまだ次のテーマが決まっていないのでいつもどおりに着替え買い物に出かける。
歩いて行ける近くのスーパーでゲーニッツは密かに奥様方のアイドルだった。
渋い中年の外国人。
背が高くハンサムで無精ひげのように無造作に生やした髭がまた彼の魅力をUPさせていた。
ほぼ決まった時間にやってくる彼目当ての主婦が多く、昼過ぎの店内は多少混雑する。
気づかないのは本人ばかり。活気があっていいことだと思うだけのゲーニッツはちづる以外の人間にはまったく関心を示さないので、
逆にそれが誰のものにもならないクールな人だと人気を呼ぶのだった。
買い物を済ますと帰り道にある本屋に入る。
そこにもファンの女性が待ち構えているのだが、やっぱり気づくことはない。
ファンの間にも抜け駆け禁止という規則がいつのまにか出来ていて接触してくることは無かった。
雑誌は大抵立ち読みで済ませてしまうようにしているので、気がつけば1時間は経っていたということはざらだ。
他にもその日の気分で寄り道をし、部屋に帰るのは大体午後3時を過ぎた頃。
ここまで!!!
このあとの彼はまたそのうちに~^^;