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昨日コメントくださった方ありがとうございました!直りました!!!

これでソースがいじれるよ!このパソでページが作れるよ!!!!


ほんっとありがとうございます!救世主です!
わーい!
あとはfftpの設定だけどうにかすれば更新可能だ~♪
ってことで、祭りログは直接フリーのところにUPすることにします。

こちらにはペペウルパラレルをば。
と思って久々にファイル開いたら、そうだ。2話からすでにあらすじなんだと思い出した罠。
でもまぁ、テストUP。

正気に戻ったら削除するかも。
一応四話まであるんですけど、この後もすべてこんな感じのあらすじ話なんで、ここで打ち止めにしておきます。^^;

 

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ガーディアン・サーガⅡ


☆それぞれの使命☆


ウルリカの突然の張り手で余計にアカデミー生に敬遠されるようになっていたペペロンだが、その後彼女がペペロンも含め生徒全員と良く談笑するようになり、そんな冷たい空気も和らいだ。
更に早くも勉強を諦めかけていたペペロンが放課後も図書室に居残って勉強するようになり、更に同級生たちに自分から話しかける努力を始めたので、だんだんと皆に溶け込めるようになってきた。
「ほら! やればできるじゃない」
「うん。そうだね……」
夜の中庭。
月と星明りに照らされ、木陰に隠れるように二人はいた。
「だから言ったでしょ。私の言うとおりにしてれば間違いないって」
ウルリカは胸を張り、満足げに笑う。
それに対してその足元に座るペペロンは疲れた顔をしていた。
(姫様の言うことに逆らえるはずないじゃあないか)
人見知りで引っ込み思案なペペロンはだれかに話しかけるということにとても勇気を必要としたが、一国の姫に逆らう方がよほど勇気を必要とする。
(でも確かに、変わった)
始めに話しかけた相手はアンブローズという生徒だった。
学科も実技も常に一番で、絵に描いたような優等生。
彼だけは一度もペペロンを蔑んだりはしなかったし、他のだれとも同じに接していた。
少し冷たい感じがするのはただの性格だ。
それを知っていたから、わからない問題があると聞いてみたのだ。
すると当たり前のように最初から丁寧に教えてくれた。
そこからもう一人の優等生サライへ輪が広がり、次から次へと友人が増えた。
もともと騎士を目指すくらいなのだ。悪い人間なんてひとりもいなかった。
ただ、退学を迫っているところをウルリカに見られたメンバーとは未だに確執があったが、もう囲まれたりはしない。
「ところで姫様」
「なに?」
「こんな時間にこんなところにいて平気なのかい?」
褒め称えよというウルリカのオーラをスルーして、ペペロンは前から気になることを聞いてみた。
ウルリカは神出鬼没でアカデミーを好きに出たり入ったりしているが、この国唯一の跡取りで姫でもあるのに大丈夫なのだろうか。
「普通、お城で大人しくしているものなんじゃないの?」
アカデミーから少し離れ、同じように月明かりに照らされ浮かび上がる城を見上げてペペロンは言った。
「他の国はどうか知らないけど、私はいいの。一応城にも部屋あるけど、今はそっちよりも院に居る時間の方が多いしね」
「院?」
「あそこ。私、魔術院の生徒なのよ」
そう言って城とは反対の場所にある高い塔を指差した。
「ってことは、魔法使い?」
「そそ、っていってもまだまだだけど」
魔術院は扱う内容のためか閉鎖的で、気難しい学者たちがよく出入りしてる。
「あっちはアカデミーと違って本ばっかりでつまんないのよ。学生も私ともう一人しかいないし」
「随分少ないねぇ」
アカデミーは正騎士候補生が一学年40人。準騎士候補生を入れるともっと居る。
「こればっかりは生まれつき持ってる素質の問題だからどうしようもないわね。ここ数年は特に不作だって」
ウルリカは生まれつき魔力が強く、小さな頃から強すぎて暴走しがちな魔力の制御を覚えるため魔術院で暮らしていた。
おかげで今ではそのありあまる魔力を使って体力や筋力の強化まで出来るようになっている。
それでも頭を使うより直感に頼るため魔法の誤爆は未だに多かった。








ある日、五年に一度、夏に海から襲来するモンスターの討伐に行くのだとウルリカが言う。
そのモンスターは見た目は大きな蟹で雑食。陸に上がると木でも草でも獣でも人でも、なんでも食べてしまうので追い返すらしい。

「へぇ。それでなんていう名のモンスターなんだい?」
「えーっとね、なんとかクラブ」
「……そっか」
この頃には覚える気の無いものは覚えないというウルリカの性格を把握していたためそれ以上は突っ込まない。

「オレもその討伐、参加出来ないかな」
「あー、無理無理。また五年たてば来るらしいからそのときにはあんたも行けるわよ」
「明後日、出発だっけ」
「うん。明後日の早朝。でも明日から準備に入るから最低一週間はこっちに顔出せないと思う」
「わかった。気をつけてね」
「帰ったら私の大活躍話聞かせてあげるわよ!」



ウルリカは数少ない魔法使いとして初参加。
アカデミーを抜け出しこっそり討伐隊に着いて行くペペロン。しかしやっぱり途中で見つかって捕まってしまう。
縄で後ろ手に縛られ地面に座らされて尋問を受ける。
なんで来たのかと問いただすウルリカに、姫様に助けてもらったから今度はオレが姫様を助ける番だと答えるペペロン。
「お前一人加わったところで、戦況が変わるわけでもあるまいに」
騎士のひとりが呆れたように言うが、ペペロンは怯まなかった。
「アカデミーでもここでも、オレひとりくらい居ても居なくても同じだっていうなら、オレは姫様の側に居たいんだ」
真顔で言われたセリフにその騎士は絶句しウルリカは顔を真っ赤にする。
聞いていた周りの兵や騎士たちはニヤニヤその様子を観察した。
「この馬鹿っ!!」
「ぶっ!」
ウルリカの掌底が顔面にヒットし、倒れるペペロン。
「あんたたちも何見てんのよっ!!」
キッと睨まれ、騎士たちは白々しく視線を逸らした。



蟹モンスターの討伐は満月の夜を中心に三日三晩休まず4交代制で行われる。
浜辺に騎士が一列に並び海から上がってくるモンスターを倒すのだ。
等間隔に並ぶ中、なぜかウルリカの両隣は一人分多く空いていて、さらに一番腕の立つものが次に並ぶ。
ペペロンはふたりほど置いた場所に配置され、なぜウルリカの周りだけ違うのかと思うがすぐに理由がわかった。
天辺に緑の宝玉がついた錫杖のような武器を構え「行っけえ~~」と言うと同時に火炎放射器のように勢いよく噴出す炎が
届く限りの場所を焼き、「走れ迅雷!」の言葉と同時に杖を振り上げれば今度は雷がウルリカを中心にして四方へ走る。
ウルリカの周りが空いているのは魔法が広範囲を攻撃するため。腕の立つ騎士が周りを固めるのはたまに誤爆、もしくは標的をはずして向かってくる魔法を避けたりいなしたりするためだった。
結局ペペロンもウルリカの誤爆魔法、目の前に飛んできた火球の被害に合い、全身に浜の白砂を浴びることとなった。
「第二陣、構え! 交代!」
号令と共にペペロンたちは退き、次の隊が浜辺に立つ。
「どうだ。お前はもともともっと強い魔物たちを相手にしていたんだ。慣れたもんだろう」
第一陣指揮官のギデオンがペペロンに話しかける。
「いえ、オレのところに出る魔物は群れないやつらばかりだったから……」
次から次へ現れるこんな大きな群れは見たことがないと答える。
「これが明後日まで続く。飯を食って仮眠したらまたすぐに交代だ」


砂だらけの体をどうにかするために防風林に入り上着を脱ぎぱたぱたとはたくぺペロン。
しかし、更に中にまで砂が入ってしまっているのでシャツを脱ぎ、最終的に上半身裸になる。
「ちょっとペペロン、仮にも女の子の前でストリップ始めないでくれる?」
突然声がかかり見上げると、ウルリカが高い木の枝に座っていた。
「ひ、姫様! ななななんで!?」
「ここ風が当たって涼しいのよ。なにその紋様。刺青?」
「わっ!」
急いでシャツをはたき、着なおすペペロン。
「ち、違うよ。生まれつきある痣なんだ」
体にある茶色の線を指摘され慌てる。
「痣? でも私、それなんか見覚えあるわ」
「え?」
「ちょっと、もう一度良く見せなさい」
ウルリカは木から飛び降りてペペロンの元へいき、おもむろにそのシャツを捲り上げる。
「ちょ、姫様!」
「やっぱ痣じゃないわよこれ。痣がこんな綺麗な紋様を描くわけないじゃない」
緩やかな茶色っぽい曲線が、ペペロンの体に幾何学的な紋様を描いているのを再確認し、ウルリカは考えるようにじっと見入った。
「いや、あの、姫様」
「あーもう邪魔ね、これ。脱げ!」
「ぎゃー!」
シャツを無理やり脱がされそうになり、ペペロンは悲鳴を上げて逃げようとする。
「なんで見覚えあるか思い出せそうなのよ。コラッ、逃げるな!」
「逃げるよ!」
ペペロンを捕まえて押し倒し、馬乗りになりシャツを引っ張るウルリカと必死に抵抗するペペロン。
「姫、明るいうちからのそのような行為は控えた方がよろしいですぞ」
争う声を聞きつけたギデオンに注意され、ウルリカはやっと今の状況に気づく。
「ちっ!」
ばっと立ち上がり、顔を真っ赤にして手と首を横に振る。
「違うのよギデオン、これはっ!!」
「大丈夫。このギデオン、言われなくともわかっております。誓ってだれにも言いませんとも」
「違う、違うのー!!」
うんうんとうなづいて去るギデオンをウルリカが追いかけ、地面に倒されたまま取り残されたペペロンはとりあえず助かりほっとした。


いくらこまめに休憩を挟んでいても疲れはたまる。
三日目には騎士たちの剣も大分にぶってきていた。
敵が強くないとはいえ、数が多すぎる。
群れが上陸をやめるまであと数時間。
その時、空からの哨戒を任されていた魔法使いが指揮官に報告に来た。
「海が赤くなるほどの群れが迫っています。上陸までおよそ5分」
「なんだと!?」
その報告は、近くでモンスターを屠っていたウルリカの耳にも届いた。
「い、い、か、げんに……」
次から次へ現れる巨大蟹にいい加減飽きていらついていたウルリカはキレた。
「ペペロン!!」
「はいぃ!!」
やはりその近くで戦っていたペペロンは名前を呼ばれ反射的に返事をする。
「こっちへ来なさい! だれか、ペペロンの代わりに入って」
「姫?」
ウルリカは考え無しに隊列を乱すようなことはしない。
側に来たペペロンに「今からしばらくお願いね」
そう言って両手を上に掲げ、目を閉じるウルリカ。
長い呪文を唱え始める。
何をするか察したギデオンは隊全員に号令と共に全力で退くよう命ずる。
空に無数に集まる炎の精霊、サラマンダー。
通常、人の目に見えないが、大量に集まった精霊たちの自身の濃い魔気により具現化したのだ。
やがて哨戒の報告にあった大きな群れが上がってくる。
「下がれ!!」
ギデオンが命令し
「撃てぇ!!!」
ウルリカが叫ぶ。
ウルリカの声に反応して空のサラマンダーたちからモンスター目掛けて連続して火球が放たれた。
時間にして約3分。
群れを焼き尽くし、精霊たちは消える。
モンスターはその群れが最後だったらしく、もう上がっては来ない。
ひとり下がらずウルリカの元にいたペペロンは、力を使い果たし倒れる彼女をその腕に受け止めた。
「ペペロン、姫を天幕へお運びしろ」
モンスターの脅威は去った。



熱を遮る特殊な布で作られた一際大きな天幕の中は涼しく、中には座るためのクッションと簡易ベッドが置かれている。
そっとベッドにウルリカを横たえる。
「喉、渇いた」
小さくつぶやく声に、ペペロンは天幕前に控えていた小間使いから冷たいレモン水を受け取り、渡されたウルリカはそれを一気に飲み干しほっと息をつく。
ゆっくり休めるようにと傍を離れはするが、なにかあったときのために天幕を出ず、ベッドの頭の上、ウルリカの視界に入らない場所に膝をついて控える。
その手は無意識に腰の剣の柄を握っていた。
(同じだった……)
本当に、自分は居ても居なくても同じだったと、憤る。
「……いつまで、そうしてんの?」
ギリッと唇を噛んだ時、眠ったと思っていたウルリカが話しかけてきた。
「ご、ごめんなさい! 今出て行くから」
「いいから、こっち来なさい」
腕を上げて、見えないペペロンに向かってひらひらと手招きをする。
「うん」
呼ばれてウルリカの側に戻る。
「ありがとうね」
「え?」
体が重く、起き上がれないまま、ウルリカは顔だけをペペロンに向けて礼を言う。
「最後。守ってくれて」
呪文を唱えている間、ウルリカの代わりに戦ってくれた御礼だ。
「あんなの、守ったうちに入らないよ」
結局、最後の一番大きな群れを一掃したのはウルリカで、呪文を唱える間の護衛はペペロンでなくとも務められた。
「そんなことない」
騎士たちの疲労が限界に近づいているのはウルリカにもわかっていた。
ウルリカ本人も、士気を高めるために平気な振りをしていたが、正直きつかった。
ここまで保っていたのは王族として騎士たちよりも全然良い待遇をされていたからだ。
今、哨戒の言っていたような群れが来たら決壊する。
そう思ったとき、ペペロンの言葉が頭に浮かんだ。
『今度はオレが姫様を助けたいんだ』
頼りにしていい人がいる。
そう思い、決意できたのだ。
あれだけの精霊を召喚すれば、力を使い果たし倒れることはわかっていた。呪文を唱えている間だって完全に無防備になってしまう。
でも、ペペロンが助けてくれると言ってくれた。
なら自分はみんなを助けよう。
それが国を守る王たる務めだ。
「あんたがいてくれたから、私は成功できたの」
実は、ウルリカはこれまで大魔法を成功できたことが数えるほどしかなかった。
呪文が苦手なのだ。
長い文章の暗記が嫌いというのもあるが、なにより唱える間の精神集中が苦手だ。
一番相性のいい炎の呪文は一応覚えていたものの、実戦で使うのは初めてだった。
「だから、ありがとう」
「姫様、オレ……」
微笑むウルリカは今までに見たことが無いほど儚げで。
「オレ、もっと、もっと強くなるよ」
ウルリカの細く白い手をとり両手で包むようにして額に当てて、ペペロンは強く誓った。
あるま 2010/11/19(Fri)18:50:14 編集
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