更新記録などもここです
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
書く書くいってずっと長引いてた王サイド話を・・・。
完全引越し前にどうにかUPします。
おとといの日曜に部屋の中の半分を運び出しまして、現在冷蔵庫、洗濯機、炊飯器などありませんw
家事しなくていいやと思ったら散乱した小物や書類類の片づけでそれどころじゃなかった罠。
ま、とりあえず前作の続き(?)、王様サイドをどぞ。
『コムギはよく無理をする。
自分が言わなければどんなに疲れようともひたすらに軍儀を打ち続ける。
そのためときどき顔をあげ、様子を伺うのだがそのときふと、彼女の髪になにか白い綿のようなものがついているのを見つけた。
(埃か?)
特に意識をしたわけではなかった。
ただなんとなくとろうと手を伸ばし、指が軽くコムギの髪に触れた途端、その体がびくりと竦んだ。
反射的に指をひく。と同時に、これまで感じたことのない怒りのような苛立ちのような、悲しみのような言葉に出来ない感情が王の動きを凍らせた。
「…余が恐ろしいか」
初めて口にした言葉。
相手にどう思われるかなど気にしたことはなかった。
むしろ、人に感情があるなど考えたこともなかった。
(答えを聞いて、どうする)
無益な質問をした。
だが取り消すことができない。
「へ、いえっ、ち、違うんです!あ、あの、これはクセでして。いえ、というか条件反射というか、と、とにかく違うんです。申し訳ございませんっ」
焦りながらも必死に否定するコムギを見て少し心が落ち着くものの、弁解の中にあった条件反射という話に疑問を感じる。
「どういうことだ?」
その後のコムギの言葉に感じたのははっきりとした怒り。
もちろんコムギ相手にではない。
話に出てきた見たことも無い人物に対してだ。
(コムギを打つだと?)
それは王にとって許されない行為だった。
理由などない、今すぐそいつらの首を吹っ飛ばしてしまいたい。
反射的に身をすくめてしまうようになった理由を聞けば聞くほど暗い怒りが湧き起こる。
破壊への衝動が体を支配しそうだ。
「もうよい!」
もう十分だった。
蔑まれる過去をさも当然の出来事だったように話すコムギの姿に、すぐに王は自分が今すべきはそのけしからん奴らに殺意を抱くことではないと思い直した。
教えてやらねばならない。
この見えぬ傷を持った女にその深さを。
「良いか」
再び手を伸ばし指がその髪に触れると、一瞬コムギは身を硬くしたが今度はそのまま手を止めず頭の上に置いた。
混乱したように口をぱくぱくさせるコムギに言い聞かせるように、王はなるべくゆっくり言う。
「ここではだれもそなたを打たない」
(そんな不届き者は余が始末してやる)
実際そんな物騒な思いもあったがそれは心の中だけにした。
「その身を守ることはあっても傷つけることはない。覚えておけ」
(だからもう自分で自分を貶めるようなことは言うな…)
「は、はいっ」
さて、頭に置いたままのこの手をどうしようと一案し、ただ離すのもなんなので一撫でするとコムギは感極まったように震え、次いで大粒の涙をこぼした。
「ありがとうございますうぅぅ!!」
(だからなぜ泣くのだ!!)
滝のように涙を流すコムギを前にどうしたらいいかさっぱりわからないので、王は泣く必要はないというようにもう一度彼女の頭を撫でた。』
あれ?
最後の一文違うんじゃ?と思った方いるかもしれません。
すみません、以前からあのラスト気に入らなかったので昨日novelのほうで地味に最後だけ変えました(爆)
あともうひとつ、めっさ短いコムギの話を…。
あくまで妄想。あとで本編でそのときの話出てきても比較なんてしちゃいやん☆
『なにが起きたのかわからなかった。
突然の轟音と共になにかが自分の腹を通り抜け、じわりと熱いものが傷口からあふれ出る。
とても熱い、いや、これは痛いのだろうか。
力が抜けその場に倒れこんだものの、なぜか頭ははっきりしていた。
(総帥様は、御無事だろうか…)
天井が崩れる音を聞きながら、それでも王は自分で自分を守れる強い人だと、不思議と安心できた。
じくじくとした痛みが脈を打つように広がり、にじんだ血が服を濡らす。
コムギは気を失わないように努力をした。
総帥様を待たなければ。
優しいあの方に自分の口できちんと「大丈夫です」と言おう。
あぁでもこんな状態で言ってもいけない。せめて体を起こさないと…。
思うことは出来ても自由の利かない手足に珍しく苛立ちを感じる。
(申し訳、ありません)
軍儀盤の前でただ待つことすらできなかった。
もう意識を保つことも困難になってきている。
数秒のことがコムギには1分にも2分にも感じられた。
「総帥…様…」
ごめんなさい。
流れ出る血と比例するように意識が薄れ、謝罪の言葉を思い浮かべながらコムギは深い闇に沈んでいった。』
コムギはきっと、王様のことばかりで自分二の次っぽいなーとかとか。
ほんとふたりには幸せになって欲しい。せつないわ。
完全引越し前にどうにかUPします。
おとといの日曜に部屋の中の半分を運び出しまして、現在冷蔵庫、洗濯機、炊飯器などありませんw
家事しなくていいやと思ったら散乱した小物や書類類の片づけでそれどころじゃなかった罠。
ま、とりあえず前作の続き(?)、王様サイドをどぞ。
『コムギはよく無理をする。
自分が言わなければどんなに疲れようともひたすらに軍儀を打ち続ける。
そのためときどき顔をあげ、様子を伺うのだがそのときふと、彼女の髪になにか白い綿のようなものがついているのを見つけた。
(埃か?)
特に意識をしたわけではなかった。
ただなんとなくとろうと手を伸ばし、指が軽くコムギの髪に触れた途端、その体がびくりと竦んだ。
反射的に指をひく。と同時に、これまで感じたことのない怒りのような苛立ちのような、悲しみのような言葉に出来ない感情が王の動きを凍らせた。
「…余が恐ろしいか」
初めて口にした言葉。
相手にどう思われるかなど気にしたことはなかった。
むしろ、人に感情があるなど考えたこともなかった。
(答えを聞いて、どうする)
無益な質問をした。
だが取り消すことができない。
「へ、いえっ、ち、違うんです!あ、あの、これはクセでして。いえ、というか条件反射というか、と、とにかく違うんです。申し訳ございませんっ」
焦りながらも必死に否定するコムギを見て少し心が落ち着くものの、弁解の中にあった条件反射という話に疑問を感じる。
「どういうことだ?」
その後のコムギの言葉に感じたのははっきりとした怒り。
もちろんコムギ相手にではない。
話に出てきた見たことも無い人物に対してだ。
(コムギを打つだと?)
それは王にとって許されない行為だった。
理由などない、今すぐそいつらの首を吹っ飛ばしてしまいたい。
反射的に身をすくめてしまうようになった理由を聞けば聞くほど暗い怒りが湧き起こる。
破壊への衝動が体を支配しそうだ。
「もうよい!」
もう十分だった。
蔑まれる過去をさも当然の出来事だったように話すコムギの姿に、すぐに王は自分が今すべきはそのけしからん奴らに殺意を抱くことではないと思い直した。
教えてやらねばならない。
この見えぬ傷を持った女にその深さを。
「良いか」
再び手を伸ばし指がその髪に触れると、一瞬コムギは身を硬くしたが今度はそのまま手を止めず頭の上に置いた。
混乱したように口をぱくぱくさせるコムギに言い聞かせるように、王はなるべくゆっくり言う。
「ここではだれもそなたを打たない」
(そんな不届き者は余が始末してやる)
実際そんな物騒な思いもあったがそれは心の中だけにした。
「その身を守ることはあっても傷つけることはない。覚えておけ」
(だからもう自分で自分を貶めるようなことは言うな…)
「は、はいっ」
さて、頭に置いたままのこの手をどうしようと一案し、ただ離すのもなんなので一撫でするとコムギは感極まったように震え、次いで大粒の涙をこぼした。
「ありがとうございますうぅぅ!!」
(だからなぜ泣くのだ!!)
滝のように涙を流すコムギを前にどうしたらいいかさっぱりわからないので、王は泣く必要はないというようにもう一度彼女の頭を撫でた。』
あれ?
最後の一文違うんじゃ?と思った方いるかもしれません。
すみません、以前からあのラスト気に入らなかったので昨日novelのほうで地味に最後だけ変えました(爆)
あともうひとつ、めっさ短いコムギの話を…。
あくまで妄想。あとで本編でそのときの話出てきても比較なんてしちゃいやん☆
『なにが起きたのかわからなかった。
突然の轟音と共になにかが自分の腹を通り抜け、じわりと熱いものが傷口からあふれ出る。
とても熱い、いや、これは痛いのだろうか。
力が抜けその場に倒れこんだものの、なぜか頭ははっきりしていた。
(総帥様は、御無事だろうか…)
天井が崩れる音を聞きながら、それでも王は自分で自分を守れる強い人だと、不思議と安心できた。
じくじくとした痛みが脈を打つように広がり、にじんだ血が服を濡らす。
コムギは気を失わないように努力をした。
総帥様を待たなければ。
優しいあの方に自分の口できちんと「大丈夫です」と言おう。
あぁでもこんな状態で言ってもいけない。せめて体を起こさないと…。
思うことは出来ても自由の利かない手足に珍しく苛立ちを感じる。
(申し訳、ありません)
軍儀盤の前でただ待つことすらできなかった。
もう意識を保つことも困難になってきている。
数秒のことがコムギには1分にも2分にも感じられた。
「総帥…様…」
ごめんなさい。
流れ出る血と比例するように意識が薄れ、謝罪の言葉を思い浮かべながらコムギは深い闇に沈んでいった。』
コムギはきっと、王様のことばかりで自分二の次っぽいなーとかとか。
ほんとふたりには幸せになって欲しい。せつないわ。
PR
この記事にコメントする